経営者として戦略、感度を
中企大経営管理者養成コースOB会 会縁会
新潟県三条市上野原、中小企業大学校三条校(横谷直樹校長)で、3月19日午後1時から、経営管理者養成コース全体のOB会、会縁会(村上聖市代表幹事)が開催され、総会では平成17年度代表幹事に若林正和さん((株)若林製作所)、会計監事に小林知行さん((株)諏訪田製作所)が選出された。
若林次期代表幹事は「会社のトラブルを解決するといった守りの経営になりがちだが、前向きな経営、自分も社員も元気が出るような会を設定していきたい」と抱負を述べた。
総会後は特別研修会。経営戦略、人事戦略について来期の経営管理者育成コースゼミナールの担当講師、服部吉伸さん、山田泰章さんが講義した。
服部さんは、独自の刺しゅう技術や、高度なレーザー加工技術を開発して成長している五泉市の(株)新潟パンチングの現在に至る過程を紹介し、「企業には生業期、研究開発期、第1期起業期、初期成長期、本格的成長期などの段階がある。自社が今どのステージにあるか把握してほしい。大企業はこれらの段階を突破できたから大企業となっている。戦略のない会社が成長するはずがない」と話して、経営戦略の重要性を説いた。
新潟パンチングは、「他の真似できないものを信条に、日本製品のレベルを高め、安価な海外製品との差別化を図る。さらに、ニットという衰退産業を、レーザー技術を生かして成長産業に」という理念を持ち、「世界的にレベルが低かったレーザー技術」に着目。足掛け10年で、既存の技術の欠点をほとんど克服する技術を確立した。
しかし、ニットをはじめとしたファッション関連への傾注など「考えたことが全て失敗でうまくいかなかった」、しかしレーザー加工を売るのでなく、用途に合わせたレーザー加工機械の販売に転換することで、自動車メーカー、商社との提携の話が持ち込まれたとし、「成功したすべての会社が必ず創業時と全く違う業種になっている」とした。
経営戦略については、さらに「経営に関して、資金が必要ないと考えているというのは、戦略を練っていないということ。正しいかどうかは別として戦略を練っているなら資金が必要だと考えている。自社がどのステージにいるかを考え、戦略を練ってほしい。夢を描き、従業員を巻き込んでください。会社の閉塞感を打ち破るのがみなさんの戦略」と、激励した。
そのほか、イオングループのファッション関連会社、(株)ブルーグラス前社長、野口禎一郎さん(現イオン商品本部長)の戦略を例に「プレゼンテーションのために社員が使う時間を考えたとき、その提案を却下することは、社員がプレゼンテーションのために費やした時間を浪費することになる。提案する側よりも、提案される側が問われている。みなさんも提案を受け損なっていくら損しているか分からない。社員は思ったことを何でも口にしたらいい。経営者の感度が問われている」とし、ブルーグラスは「いまある業態の半分が、立ち話から生まれている」などと説明した。
研修会終了後には、燕市井土巻3、燕三条ワシントンホテルで交流会となった。会縁会には、第1期から第11期までの経営管理者コースOB全員の約250人が会員となっており、このうち、半数が会社の後継者、半数が会社の幹部候補だという。
(外山)
