目標は住民意識を変えること
岩手県滝沢村長講演(2)
そして、このバカ組織が変わったのは、自分たちに理念がないことに気付いたときから。それは総合計画で実現するものだが、これが今までは10年スパン。しかし、今の時代に、10年後のビジョンはありえない。そこで、今までとスタイルの違う計画を若い社員が苦労してつくり始めた。
そして、今、やっと戦略的な経営ビジョンができた。現在は、これからが大変になるだろうと準備を進めている。私は、バカな職員を鍛えれば小さな政府が実現できると感じている。 組織のフラット化を進めているのだが、邪魔な収入役を無くした。そして、4月からは助役を無くした。
メディアには、まさに独裁と言われたが、今の時代にそんなことはない。
収入役は、予算を審議して以降は、めくら判を押すだけ。予算審議をしっかりすればよい。次に助役。挨拶要員はいらない。村長より少し低い給料で選挙もない。
そして最終目標は、住民の意識を変えること。そのために我々が先に変わろうとした。最終的に首長は有償のボランティアくらいなものになってもよいと思っている。
議会もクオリティーを高くしたいが、住民の方が早く、議会は遅れそう。議会は、だませばついてくるようなもの。だから私は駄目なものならば否決しろと言っている。
また、3年前から収入500万円以上の人は行政に何も求めないでほしいと言っている。ただし、税金は納めろと。住民にも自己実現を目指してほしい。それが社会教育なのだが、担当が一番駄目な教育委員会。だから、この分野を教育委員会からはがそうとして、今、喧々諤々にやっている。
住民に関するもので、最たるものは道路を自分たちで造ったこと。国の道路構造令に沿うと25億円かかる道路だったが、これだと開通は無理。農業が多いので、職員でトラック、ダンプを持っている。すぐに造れると言うので進めた。予算は、住民がカンパしたほか農協も出してくれた。地権者交渉も住民が進め、寄付になった。この道路は、滝沢村でも特別な地区なのでできたのだが、今、建設現場の職員はここに着眼している。
そして、危機管理面で自主防災組織をつくる。地震は予想できないものだけに、発生してから現場に救出に掛けつけるまで3時間のタイムラグがある。この間を地域コミュニティーでカバーしたい。
少し話を戻すが、総合計画策定のプロセスで、住民につくらせてしまおうと、地域デザインを描いてもらった。そして、マーケティングとして行うアンケートの実施方法に時間をかけ、その結果から47の指標を作った。ひとつの指標を例に取ると、今の行政サービスへの満足度は50.2%、これを最終的に70%にまで上げるなど、基準を数値化した。これらを住民と一緒になって目指す。
指標を実現するために、行政はどのように施策を打ち出すか。これがマニュフェスト。
そして、これらの指標を毎年、定点観測して評価する。これで1つのサイクルの体系づけができた。
この体系を推進するために組織を変える。来年からは、力を傾ける分野に組織が動くようにする。一点集中型のフラットな組織だ。
(重藤)
