「働く高齢者」が地域を元気に!
(株)スタッフエース・中高年向「おこじょパソコンスクール」
仲納林社長(右)と野村チーフ 平成17年度の国勢調査で、初めて総人口の減少が確認された日本。その中で確実に増えていく65歳以上の高齢者の割合。団塊の世代の大量退職や少子化による労働者人口の減少などと絡み、さまざまな問題に派生している。

 三条市須頃二、(株)スタッフエース(仲納林浩敏社長)は、就業人口増加策の1つとして、高齢者のパソコン能力開発に力を入れている。「パソコンが使えるようになれば自信がつき、それを生かして就業できれば生きがいにもなる。そんな元気な高齢者が増えれば、医療費の抑制にもつながると思う。当社の近くの人から元気になってもらい、それが地域の活性化、日本の元気につながっていけば」と期待を寄せる。

 同社は、雇用創出企業として設立。三条市で初めて民間で職業紹介の資格を取得し、派遣などを手掛けてきた。その中で、技術がないため、能力はあるのにいい仕事に就けず、収入が低い人の教育機関があった方が良いと人材育成の一環として、スクール事業を始めた。開校当初はまだワープロだったが、2年ほどでパソコンに変わったという。

 受講生は若者がメーン。同社では短期間で一人前を目指すのではなく、時間がかかっても、みっちりと積み上げていくことを重視。「それが価値を高める仕事につながる。仕事は人対人。パソコンはツールの1つ。それがあれば動くわけではない。知識が必要。あくまで人ありき」と仲納林社長。

 ノウハウを生かし、独自のテキストを作ったり、検定会場の指定を受けたり、カリキュラムを増やしていくなど、実務教育に力を入れてきたが、これも「こういう人材がほしい」というお客のニーズにあわせて行ってきたこと。

 しかし、日本の人口自体が減り、若者が減少、高齢者が増加する中、労働人口不足が大きな課題になってきている。厚生労働省もこの状況を危惧し、家にいる婦人や高齢者に働いてもらいたいと考えている。

 仲納林社長も、数年前から「中高年専用のスクールがあってもいいのでは」と考えており、昨年、「おこじょパソコンスクール」をスタートさせた。「おこじょ」は神の使いで幸せをもたらすと言われていることから、「受講生に幸せになってほしい」という願いを込めてつけたそう。

 開講にあたり、新たに中高年向けに建物を増築。入口にはスロープ、二階建てだがエレベーターを付け、AEDを設置するなど、バリアフリーにした。パソコンスクールというと無機質なイメージがあるが、同校はスタッフが育てた花のプランターや絵画、彫刻などが並び、まるでサロンのよう。花は環境ISO活動の取り組みの一環でもある。

 コースは、個人指導の「フリータイプ」と、少人数制でゆっくりと楽しく学ぶ「クラスタイプ」の2つを用意。自分のペースで学びたい人はフリータイプがオススメ。月4回から何度通ってもいい無制限まであり、都合の良い曜日・時間に受講できる。Vistaにも対応している。最大8人までの少人数制のクラスタイプは、毎週同じ曜日・時間に受講するので、仲間づくりに最適。富士通認定講師が指導する。

 「同じ事を100回聞かれても笑顔でお答えします!」「繰り返し、ゆっくり、丁寧に楽しく学べます!」という特色も好評。「これがスクールの強み。家で子どもに教わっても、何度も同じ事を聞くと嫌がられるとか。当校なら気兼ねなく聞けると言われます」と同社教育事業部チーフの野村三千代さん。

 インターネットやデジカメ、パソコンを使っての作品作りに加え、ワードやエクセルの基本も習う。シニア世代を中心に、80代の受講生も。みんな熱心で、余計な知識がない分、素直に聞くため、カリキュラムを進めていくうちに子どもや孫より詳しくなるそう。さらに、そのことが自信へとつながっている。

 仲納林社長は「中高年は相当の技術を持っている。でも今の時代、パソコンが使えないとダメ。就業もパソコンがネックになることが多い。でも逆にパソコンさえ使えれば、今までの経験を踏まえ、若い人に指導することもできる。プラスαの能力になる」とし、「体力や記憶力は落ちるが、判断力や理解力は落ちていない。若い正社員と同じように働くのは無理だが、例えば1日交代で、ゆっくりゆとりを持ってできるような仕事することは可能。正社員1人分の仕事を高齢者2人でワークシェアリングしてはどうか。高齢者も年金をもらっていれば、それにプラスの収入でいいだろうし、企業も人件費など助かる。それに仕事で人とかかわることで生きがいにもなるし、頭を使えば認知症防止にもなる。そういう高齢者が増えれば医者にかからなくてもいい元気な人が増えるだろうし、地域の活性化にもなる。ひいては医療費抑制などで国のためにもなる。受講生は私より年下がほとんど。今後は私も積極的にかかわって、大いに刺激を与えられれば」と意欲的だ。

 申し込み、問い合わせは、同校(フリーダイヤル0120・835417)へ。     
                                                (廣川)