大正時代の洋食器みつかる
新潟県燕市中央通一 山内堂
 新潟県燕市中央通一、鎚起銅器製造の山川堂で大正時代のものと見られるスプーンやフォーク、製造途中とみられる洋食器が発見され、燕市産業史料館に寄贈された。

 古くから洋食器製造で知られる燕市だが、これまで製造工程が動力化される以前の洋食器製造についての史料は伝聞のみで、すべて手作業で洋食器を製造していた当時の工程を垣間見られる貴重な資料の発見となる。

 製造途中と見られるスプーンは、しゃもじのように真ちゅうを型取っただけのものや、仕上げ直前とみられるものなど。フォークは現在のものと違い、非常に刃先が尖っている。刻印は[MADE IN JAPANE]のみで、デザインも柄の先端部にM型の凸が見られるのみ。

 同史料館の斎藤優介学芸員が6月に聞き取り調査を行った際に示されたもので「発見自体が奇跡的なこと。当史料館でも当時の製造過程を示す洋食器を展示しているが、伝聞などを頼りに後世になって再現された品物。当時の製造工程を垣間見ることができる貴重な資料」と、話す。同史料館の展示品でもこれまで、手づくりの洋食器は、スプーン1本、フォーク1本のみだった。

 斎藤学芸員は、燕の産業史などについて、改めて聞き取り調査などを行いながら再考を進めている。どちらかというと企画展など芸術面に強いイメージがあった斎藤学芸員だが「産業史についての聞き取り調査は自分のなかでの新たな発見が多く、楽しい作業」と、位置づけており、今回の発見もそういった調査のなかでなされた。

 同史料館は現在、新館建築中のため休館中。新館完成後の11月下旬に開館し、この洋食器も展示される予定。   
                                               (外山)