強みは「青年部だからできること」
より仕事につながる活動に
 新潟県の燕商工会議所青年部(相場真実会長)は、会員数121人(3月31日現在)と、県内の商工会議所青年部のなかでもトップクラスの会員数を誇る。伊藤慎太郎前会長は、勉強会や視察に特化した活動内容で良き伝統を引き継ぎ、多くの団体が会員の減少傾向に苦しむなかで120人体制を構築した。

 相場会長は「より、自社の事業に結び付くような活動内容に」と今年度の方針を打ち立てている。

 「初めての見本市、自社の技術力を再認識し自信を深めた。これも青年部に入っていたからできたこと」、「青年部の企画であれば社長のOKも出やすい」―。

 2月19日から21日まで東京都大田区の大田産業プラザで開かれた「おおた工業フェア」に出展した会員たちは青年部に入会している意義を噛み締めるように、同フェア出展の感想を話した。同フェアは大田区や 大田区産業振興会、 大田区工業連合会の主催で、製造業を中心に全国から140社以上が出展し、7000人以上の来場がある。

 同見本市については前年度のニュースター委員会、チャレンジ委員会の2つの委員会が中心になって出展について5回の講習会を重ねた上で、同青年部の小間に会員企業から3社が出展。2月例会として見本市視察も同時に行ったもので、燕市の見本市出展小間料補助金を活用した。

 講習会では見本市への出展や、出展に係る補助金制度、ビジネスマナーについて学び、これに際して、 にいがた産業創造機構(NICO)、  新潟県県央地域地場産業振興センターの補助金を活用し、見本市出展に向けた補助金の活用についても実習的内容となった。

 おおたフェアに出展したのは、伊藤金属梶A(株)渋木プレス、若林工業(株)の3社。

 渋木プレスの渋木昌平専務は「当社の技術が訪れていただいた方に驚かれた。技術が認められ、自社の技術レベルの高さを再確認した。自分1人では不安もあるが、青年部に所属していたからできたこと」、伊藤金属の伊藤賢介専務は「例えば研磨など、研磨業者も多く来場していたが、工賃が安い割に、加工レベルが高いと驚かれていた。地場の力とは企業の数でもあると考えている」と、それぞれ感想を話していた。

 参加者に対して行ったアンケートでは「自社の課題があらためて実感できた」、「業種の違うもので分からない部分があり勉強になった」との感想があったほか「出展に迷っている人はぜひ参加して、自社の強み、弱みを知ってもらいたい」との意見もあった。

 アンケート結果からも、展示会出展や視察への興味が高い反面、出展費用や出展方法、「出展について問題点もよく分からない」という声も見て取れる。企画したニュースター委員会の富田直樹委員長は「会員が第一歩を踏み出せるような企画となった。後継者が単独で展示会に出展するといっても社長のOKは出にくいが、青年部の企画なら出やすい。次にもつながる」と、この例会について話していた。

伊藤前会長(左)から相場会長(右)へ 同青年部は昨年度に会員数が20人以上増加し、約120人体制となった。「企業の繁栄なくして、地域の繁栄なし」が同青年部の基本理念。伊藤前会長は「極めて厳しい予測できない局面が持続している。経営者として実行力と判断力、日々の能力アップが必要」だと、昨年度は勉強会を中心の活動内容とし、2月例会以外にも企業視察を中心とした勉強会を企画した。

 勉強会中心の企画による会員増、若手経済人の多くが、厳しい経営環境下で経営者としての「学び」や「気付き」、経営者、事業継承者、子育て現役世代など同じような境遇で試行錯誤を続ける仲間との出会いや交流を求めている。先輩・後輩の上下関係を大切にしながら、全体に和やかな雰囲気でまとまりがよく見えることも会員増につながっているようだ。3月13日に、燕市秋葉町4の明治屋で開かれた「卒業式」では、伊藤前会長が卒業する6人の会員1人ひとりに表彰状を手渡したうえ、メッセージを送る1コマも。

 卒業生を代表して川崎勝美さんは「創意工夫でこの厳しい状況を乗り切って下さい。もっと仲間意識を持って、いろいろな人と出会って会社の幅をもっと広げてください」と、述べた。

 今年度の相場会長体制では、チャンス、スマイル、Tウェーブ、バイタリティーの4委員会を設置して活動する方針。理事会にも理事以外の会員誰もが参加して意見を述べることができることなども取り決められた。 

 昭和56年の発足から、再来年の平成23年度で30周年を迎える。

 相場会長が示す「より仕事につながる活動内容」にも期待が寄せられ、同青年部の卒業生が親会の燕商工会議所や燕市の産業を支えていく人材に育っていく。
                                               (外山)
燕商工会議所青年部 120人体制で始動