福島県側まで、あと25m
今年度中に貫通へ、八十里越地点開発促進期成同盟会
8号トンネル
 新潟県三条市と福島県只見町の首長、議会議員らで組織する国道(289号)八十里越地点開発促進期成同盟会(会長・國定勇人三条市長)の平成22年度総会が、39日に三条市の諸橋轍次記念館で開かれ、三条市、只見町の首長や議会議員ら30人ほどが出席した。

 総会前には国道289号線唯一の通行不能区間であり、三条市と只見町を結ぶ八十里越9号トンネルを現地視察し、早期の全線開通を熱望した。三条市側から掘削工事が進められている9号トンネルは、只見町側への貫通まで残すところ約25mで、コンクリート覆工など工事期間は平成24年度までの予定。

 総会で國定市長は「今年中には福島県側への穴が空くということで、はずみのつくような一年となるだろうと感じている。国では年々、社会資本関係経費が落ちてきているが、両地域の悲願、国道289号線全線開通に向けてまい進して参りたい」とあいさつ。続く議題では、役員の再任、平成21年度事業報告及び決算、22年度事業計画案及び予算案を承認した。

 只見町の会員は総会で「こちらでは民間を挙げて悲願に向けた運動を起こしている。10年また10年では世代が変わってしまう」と、関係機関への具体的で力強い要望活動を求めた。

9号トンネル 総会後には、直轄事業として八十里越部分の事業を進める国土交通省長岡国道事務所や、両県で事業を進める新潟県三条地域振興局地域整備部、福島県南会津建設事務所の3者から、事業概要について説明があった。

 説明によると、直轄部分の平成22年度予算額は13億円で、9号トンネルのほか、橋梁や流路の工事を行う。昭和61年から事業費ベースの進捗率は冬季の降雪などもあって約60%。

 新潟県管轄部分は、進捗率89%で、照明取り付けなどを残すのみとなっている。「全体の事業バランスをみて着手するため」、今年度は事業を見合わせる。

 福島県管轄部分は昭和48年から進捗率84%、今年度予算額は2億6000万円。平成20年8月に甲子トンネルを含む甲子道路が開通し「観光の入り込みが大きく伸びるなど、地域にとって大きなインパクトがあった」とした。

 全線開通によって、只見町から三条市への救急搬送の時間が短縮されるなど期待される効果は大きく、只見町側から「まだまだ大変なところが残っている。平成24年に9号トンネルが貫通したならば、工事用道路を使い通行できないものか、救急車両だけでも」と意見が出た。

 これに国土交通省長岡国道事務所側は「24年度で穴だけは空くが、安全に通行するとなるとそれ以降となる。安全を確保しつつ利用できる方法を考えたい」と答えた。工事用道路はカーブの多い山岳道路で一般車両は通行できない。雨量が30ミリを超えると工事車両も通行止めとなるという。

 三条市と只見町は国道289号線をきっかけに交流事業を始めていて、6月の三条凧合戦に合わせて目黒吉久町長や町内の小学生が三条市を来訪したほか、福島県立只見高校の生徒が、自転車と徒歩による国道289号線全線踏破に挑戦中で、31日、8月1日にかけて八十里越から三条市内を通過する予定。   
                                              (外山)
 2010年02月24日本紙掲載