全国高校生パンコンテスト
加茂農林3年・田浦さん「ライ麦トマトパン」日清製粉賞受賞、同3年・押野見さんも入賞
 高校生が工夫して作ったパンの出来栄えを競う「第6回全国高校生パンコンテスト」が静岡県伊豆の国市で開かれ、新潟県立加茂農林高等学校(石川朝洋校長)の食品技術科・食品製造コース3年の田浦未希也さんの「ライ麦トマトパン」が日清製粉賞を受賞した。

 同コンテストは、「第6回パン祖のパン祭」のイベントの1つで、伊豆の国市観光協会と伊豆の国パン祖のパン祭実行委員会が主催。日本の朝食にあった主食パンを作る「日本の朝食パン作品部門」と、伊豆の国産の伊豆ニューミニトマトを使った「伊豆ニューミニトマト作品部門」の2部門で出来栄えを競った。

 田浦さんは、伊豆ニューミニトマト作品部門で、ライ麦粉にくるみとドライフルーツを加えた生地に、トマトとクリームチーズを包んだ「ライ麦トマトパン」を創作した。日本の朝食パン作品部門では、味噌を練り込んだ生地に、炒めたたくあんとレンコンを入れた「みそエビ」を作った同校3年の押野見竜哉さんも入賞した。

 全国から173人の応募があり、1次選考に当たる書類審査で18人に絞り込まれる激戦となったが、同校からは、田浦さんと、押野見さんが見事に通過。2人は、1月21日と22日の2日間行われた本大会に出場し、21日には調理の審査、22日はプレゼンテーション(説明)や試食の審査に臨んだ。

 田浦さんと押野見さんは、食品製造コースのパン専攻。同コースには、パンのほか、洋菓子、和菓子、加工の4つがある。

 パン専攻は、2人を含む4人のみ。同コンテスト出場は、課題研究の授業の一環。4人は、4月から同コンテスト本大会出場を目標に実習に励んできた。

 実習担当の小林直哉教諭は「本大会に進めなかった2人の作品もおいしかったが、4人の中で(入賞した)2人の作品は、とてもシンプルなものだった。そこを評価されたのかも。試食をして、どちらもトップ5に入る味だと確信した。2人の明暗を分けたのは、プレゼンテーション。田浦君は、笑いをとって、審査員にアピールできたのに対し、押野見君は、緊張から、質問にうまく答えることができなかった。それさえなければ、味はピカイチ」と2人の健闘をたたえている。

 田浦さんのライ麦トマトパンは、生地にもこだわった。他の参加者がミキサーを使う中、手ごねで勝負し、ライ麦パン独特の程よい硬さに仕上げた。生地をしっかりとこね、中の具がこぼれないように慎重に生地をくっつけた。大会当日の出来について「うまくできました」と笑顔で話す。

 課題研究の授業は、2時間。パン作りには、最低でも4時間はかかることから、2人はこれまで毎週、授業が始まる2時間前の午前7時に登校し、仕込み作業を行ってきた。コンテストの2カ月以上前から準備、試作を行い、本番に向けて試行錯誤を繰り返した。パンの販売を行った文化祭の前日には、学校に泊まり込んで作業を続けた。

 田浦さんは、同コンテストを振り返り「トマトの分量に気を付けた。最初、グラニュー糖の加減が分からず、友達から甘すぎると指摘された。授業の中で、お互いにアドバイスをし合って、できあがった。本大会の試食会で、ほかの人のパンを食べたらとてもおいしかったので、まさか、自分が賞をとれるとは思わなかった。自分の作ったパンを皆においしいなと思ってほしくて作った。受賞は良い思い出になった」と笑顔で話していた。

 田浦さんは就職、押野見さんは調理専門学校への進学がそれぞれ決まっている。 
                                              (間)
 2012年02月03日本紙掲載