IDEA大賞は小林達也さん「COMBO」
燕の既存技術を生かし多彩な機能 若monoアイデアコンペティション表彰式
 「ジャパン ツバメ インダストリアルデザインコンクール」を毎年開催している新潟県燕市や地元工業団体からなる新潟県燕市物産見本市協会は、12月1日午後2時から、燕三条地場産センター・メッセピアで、ことしで2回目となる「若monoアイデアコンペティション」の表彰式を開催した。39歳以下の若手デザイナーや学生を対象にした金属製品のアイデアコンペで、今回は「燕の技術を世界に発信できるモノ〜ライフスタイルを豊にするモノ〜」をテーマに開催。ことしは、IDEA大賞1点、準大賞3点が選ばれた。

 鈴木市長
 豊口審査委員長
 大賞は、神奈川県の小林達也さんの作品で髪を整える櫛のデザイン「COMBO」。櫛歯の間隔が異なるデザインにこだわり、2種類をマグネットで重ねて収納性を高めたほか、熱伝導率の高いアルミで作るため、体温が櫛に伝わり、人肌に近い快適な使用感が得られるように工夫した。

 準大賞は、東京都の鈴木智さんのシンクに直接置くことにこだわった「シンクにおけるストレーナー」、大賞とのダブル受賞となった小林さんのカップ状の本体と数種類のフタを組み合わせた生活雑貨シリーズ「MULTI」、三条市の宮島教次さんの金属の熱伝導性を使いヒートシング機能を備えたワイヤレス給電機器「クーリングチャージャー」。

 同協会の会長である鈴木力燕市長は、開会あいさつで、「今回で2回目。新進気鋭のデザイナーらに応募していただきました。本当に、この地域の技術力は世
 小林さん
 鈴木さん
 宮島さん
界的に評価されているが、そこに若い人のみずみずしい感性が加わることに期待している。昨年、賞をとった作品は企業とのマッチングに機会を設け、いくつかは商品化の目途がたち、もう少しで発表できるところまできています」とした。

 また、来賓を代表して、自身もカトラリー製造に携わる産業界の人間である中山眞二市議会議長が祝辞を述べ、作る側はコストから商品の価格を考えるが、かならずしも消費者はそうでないことを紹介。「そういう意味で、私たち、ものづくりの側の人間は固定観念を持ってしまっている。そこで違う視点、若い方のアイデアは刺激になる」と語った。

 また、受賞者を代表して小林さんがスピーチし、「ぜひ、大賞も準大賞も、商品化して世に出してほしい。私は、プロダクトもやっていて、燕市にもよく来ています。この地域にできないものはないと思っています。この4つもすぐにできちゃうと思う」と実現をアピール。

最後に、審査委員長の長岡造形大学の豊口協名誉教授が、自身のデザイナー時代は、プロダクトコンペがあまりなかったことなどを振り返り、今回の作品について「未来へのメッセージにしてもらいたい」と、燕市のものづくりの1つの指針となることを望んだ。
                       (細山)

 2017年12月02日本紙掲載