TSUBAME HACK!を飛び出し、「リアル」へ
オープンスペース運営、製品化目指し クラウドファンディングに挑戦
 2017年12月07日本紙掲載
 IT企業発祥で、主にソフトウェア開発の分野などで決められた時間内にアイデアを開発、そのユニークさを競う「ハッカソン」で地場産業を活性化しようと、新潟県燕市が昨年度から取り組んでいるハッカソンイベント「TSUBAME HACK!」をきっかけにしたいくつかのグループが、イベントの枠を飛び出して新しい取り組みを始めている。

 昨年6月のイベントに参加した市内外のものづくり企業関係者、IT企業関係者、創業希望者ら5人からなるグループ「ものづくり学縁つばめ」。メンバーの1人が吉田地区に所有する古い空き店舗をリノベーションして拠点とし、月に3回程度の電子工作ワークショップやデータベース勉強会を開催。そのほか、ものづくりにおける課題をオープンスペースでの交流を通じて解決を目指すなど、交流を通じて互いに教え合い、学び続けることで成長できる場所づくりを目指している。

 また、ことし6月のイベントで結成した市内ものづくり企業社長と海外に拠点を置く新規創業者、大学生からなるグループ「sutto」は、2月のイベントで生み出したステンレス製のユニークなはしとはし置きのセットのアイデアを6月のイベントでさらに改良し試作品を完成。11月30日から、クラウドファンディングサイト「KICKSTARTER」で支援者を募り製品化を目指している。

 イベントを担当している燕市産業振興部商工振興課ブランド推進係の山ア聡子係長は、同イベントについて、あくまで製品化だけが目的ではなく、地場産業の活性化やその後の展開を見据えた参加者同士のコミュニティーづくりも重要な目的であることを語り、「こういった動きが出てくるのはうれしいです。創業にも向かう可能性もあるものですし、ほかにもまだ表には出せないけれど、市内で製品化に向けて動いているものもあります」と手応えを語る。

 来年度は未定だが、今年度は、あと1回のベント開催を予定している。山ア係長は「昨年度、ツインバード工業さんとコラボしましたが、また市内企業と一緒にやりたいなと思っています」と話している。「しかし、まだまだハッカソンがあまり浸透していないので、参加してもらうのに苦労はあります。ぜひ、来ていただければ」と話している。  
                                                (細山)