発売は新年度、カッシーナも注目
中野科学オリジナルブランド「As it is」反響大きく
 新潟県燕市小池の表面処理メーカー、(株)中野科学(中野信男社長)は、11月20日から22日の3日間、東京ビッグサイトで開かれた展示会「IFFT(東京国際家具見本市)/インテリア・ライフスタイル リビング」に自社オリジナルブランド「As it is」を出展。初お披露目となった同展示会で、ベスト・バイヤーズ・チョイスを受賞した。

 同展示会は、IFFTを前身とし、より幅広くライフスタイルを豊かにするツール類などを提供する見本市として2008年にスタートしており、ドイツ・フランクフルトで開催される世界最大の国際消費財見本市「アンビエンテ」の姉妹見本市でもある。

 同社の新ブランド「As it is」は、同社の表面処理技術を生かしたスプーンとフォーク、コースターなどに使えるプレートのカトラリー3種。ステンレスを酸化発色させた虹のような神秘的な色合いが特徴で、紫や緑などそれぞれカラーバリエーションは5色。酸化膜で表面を保護するため劣化が少なく、塗装ではないために色がはがれることもなく長く愛用できる。サイズもそれぞれ大小の2つを用意した。

 
 
 製品そのものは、ノーベル賞晩餐会のカトラリー製造で知られる燕を代表するカトラリーメーカー、山崎金属工業(株)が手がけ、ブランディングについては、地域の金属加工技術を生かした企画や商品開発、ブランディングなどを手掛けている(株)MGNETなども協力。オール燕体制でのブランドで、同社としては消費者向け製品のブランド展開は今回が初めてとなる。

 担当した中野俊介専務は、「元々、スプーンやフォークは取り扱ってたんですけれど、そこまできちんとはやってきませんでした。一方、弊社の酸化発色技術というのは決して広く知られる技術ではなく、そこで一般の人にも広く知ってもらいたかった」と話す。

 その中で、同社の取引先で、酸化発色技術をよく知る(株)MGNETの武田修美社長が2年ほど前に企画を提案。準備を重ねて今回発表した。鮮やかで、今までにない色彩は見本市でも関心が高く、用意したパンフレットが足りなくなる反響ぶりで、問い合わせも多く、その中での受賞となった。選んだのは、イタリアの世界的ブランド「カッシーナ」の日本代理店、カッシーナ・イクスシー。

 今も問い合わせが多いアイテムだが、発売は4月を予定しており、販路については未定。「立ち上げたばかりなので丁寧に扱っていただくところに販売していただければ」と、あくまで、今後のブランドとしての価値を第一に展開していく方針を決めている。

 「まずは、これから」と話す中野専務は「今まで、表に出る仕事は、私たちのお客様の製品でした。私たちの表面処理は、良さを引き出す仕事です。しかし、技術を知ってもらうためには、こちらからも何かしらの形で訴えていかないといけないのだと思います」とし、同ブランドを通じて、今後の表面処理加工の受注が増加することに期待を寄せていた。   
                                                (細山)

 2017年12月15日本紙掲載