三条市

研究員、院生、アスリート、新たなモデルに
地域おこし研究員第1号、野村直己さん着任
 2017年12月19日本紙掲載
野村さん 新潟県三条市と慶応義塾大学との地方創生に関する連携協力協定に基づく「地域おこし研究員」の第1号として、慶応義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)大学院修士1年の野村直己さんが12月1日から着任しており、12月18日、國定勇人市長に就任あいさつした。

 地域おこし研究員は、慶應義塾大学SFCと連携協力協定を結ぶ自治体が連携して推進するもので、地域おこし協力隊制度を活用し、地域に在住しながら、地方創生に資する研究開発を大学院生を自治体が任用するもの。野村さんは、その第1号で、市の嘱託員として報酬を得ながら、地域おこし協力隊と共に活動し、合わせて修士論文に取り組む。

 野村さんは山口県の出身で、現在23歳。慶應義塾大学競走部に所属する現役の800メートルランナーでもあり、大学3年時には、インカレ5位、同年に行われた国体で3位の成績を収めている。「スポーツまちづくり」を研究テーマとしており、今年8月の下田で行われたフィールドワークをきっかけに、下田でのスポーツの取り組みにひかれたと言い、下田をランナーにとっての聖地にするためのプロジェクト、ランナーズ・ヴィレッジ構想やランニング教室などに挑戦していきたいとしている。

 18日午後1時に野村さんが三条市役所を訪ねると、「本当に望むべき第1号。大人がしっかりサポートしますので、選んだ道は間違いないと信じてほしい。しかし、仮に舞台装置が用意されていたところで、誰もまだ歩んだことのない前人未到の領域を、手を挙げてやってみようと思ったのは本当に偉い」と、國定市長は歓迎し、「これも巡り合わせだし、長い目で見ると、たぶん必然だったと思う。何事も1期生が1番出来がいい、それは、それだけの情熱と切り開こうというパッションがある」と、そのチャレンジ精神を称えた。

 野村さんは、12月1日から荒沢地内に移住して活動を行っており、本格的な大雪を人生で初めて経験している。國定市長から雪についての印象を聞かれると、「山口も降るには降り、年に2回くらいは毎年積もったりしますが、レベルが全然違います。新潟はもともと雪が降るとは知っていましたが、実際に入ってみるとこんなレベルなんだと驚きました」と素直に感想を伝えていた。

 あいさつには、慶応義塾大学SFC研究所の松橋崇史上席研究員、野村さんを支援するNPO法人ソーシャルファームさんじょうの柴山昌彦理事長も同席。松橋研究員は、「彼(野村さん)は、研究員と院生、そして陸上の選手という3つの顔を持っています。ここに来るという時も、純粋に競技だけのことを考えてとか、勉強のことを考えてとかに、そこにもう1つのイノベーションを起こして、新たなアスリートとしてのモデルも作りながら、その中で実践的でどういう活動ができるのか」と、野村さんの今後の活動が院生や競技者の新たなモデルとなる可能性もあると話していた。      
                                               (石山)