鈴木市長が教壇に「納得解」の大切さ説く
分水高校で「まちづくり出前講座」
 新潟県の鈴木力燕市長は12月20日、新潟県立分水高等学校で特別授業を行い、社会に出て活躍するための力、特に「納得解」を作り出す力の大切さについて説いた。

 吉田高校と分水高校を特色のある高校として存続させようと、県教育委員会にことし3月に弥彦村と共に「燕市内の県立高校の特色化に関する提案書」を提出し、その具体的な事業の1つとして行ったもの。行政の事業や施策について、職員が出向いて講義する「まちづくり出前講座」として行われ、鈴木市長は分水高校の1年生70人ほどを前に、教壇に立った。

 鈴木市長はまず、少子高齢化や情報化、国際化などさまざまな社会的要因にふれながら、「今、社会が劇的に変化している。高校を卒業し、大学に入り、就職し、課長や部長になって、60歳で退職して、余生を過ごすという、君たちのお父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃんの体験してきたような標準モデルは、10年後の社会では追求できない可能性がある」とし、そのような社会で生き抜くために必要な力について言及。藤原和博さんの著書「10年後 君に仕事はあるのか?」を引き合いに、情報処理力、基礎的人間力、情報編集力の3つを挙げ、特に課題解決のために必要な情報編集力の大切さを説いた。

 「世の中は、正解のない問題で満ちあふれています。今、君たちが学校で習っている勉強にはすべて正解があるが、社会に出ると、正解のない問題、あるいは正解が1つとは限らない問題がいっぱい出てくる。それを解決することが大事で、社会に出たらそればっかり」と鈴木市長。そのような問題に対応するために必要なこととして、「自分自身で『仮説』という選択肢をつくり、試行錯誤しながら、正解ではなく、自分も周りも納得できる答え、『納得解』を作り出す力が求められている」と強調。その上で、コミュニケーション、ロジカルシンキング、シミュレーション、ロールプレイ、プレゼンテーションの5つの要素が重要になってくるとした。

 また、「情報処理力は学校の授業、基礎的人間力は部活や学校行事などで養うことができる。私たち燕市役所としては、分水高校さんと一緒になって、情報編集力を身につけるためのいろいろなことを、君たちに提供していきたい」とし、今後の特別授業として検討、調整している内容について言及した。

 特別授業を終え、受講した男子生徒の一人は「ニュースなどを見ていて、これから社会がどんどん変わってくのは何となく感じていたが、きょう授業を受けて一層興味を持ちました。特に、お話の中にあったコミュニケーションについて、友だちとの会話などを通じてしっかりやっていきたい」と話した。

 同校の中川佳代子校長は、「素晴らしい授業だった。生徒たちに1番伝えたかったことを伝えていただいたのはもちろん、私たちにとってもそれを確認するよい機会になりました」と、鈴木市長を称えていた。     
                                              (山口)

 2017年12月21日本紙掲載