「感謝と感動」コロナイズムで業界リード
これまでの歩み、300ページ超で振り返る
 平成29年4月に創業80周年を迎えた新潟県三条市東新保、(株)コロナ(小林一芳社長)の社史「コロナ80年史」が、このほど発刊された。カラー化され年表も入った本文319ページの大ボリューム、さらには「目で見る80年史」としてDVDも付属。時代の変化に対応しながら発展を遂げてきた同社の80年が凝縮されている。

 三条市南新保地内で10坪の町工場としてスタートした同社は、戦争、本社工場の火災、自然災害、営業赤字による経営危機など度重なる苦難を乗り越えながら、時代のニーズに合った画期的な商品開発、事業の多角化、経営規模の拡大を図って業界トップに上り詰め、現在は県内に2つの技術開発センターと7つの生産工場、全国11支店、58営業所の販売・サービスのネットワーク、5カ所の物流拠点を有する大企業に成長。同書では、そこに至るまでの過程を、その時々の主力商品、イベントの様子、新聞などとともに振り返ることができる。

 その詳細を記した本編は、昭和12年に「内田製作所」として同社を創業した内田鐵衛(てつえい)氏の生い立ち、軽油コンロを開発して「コロナ」ブランドとして商標登録、生産を開始するまでの道のりをつづった序章「創業前史」から始まる。

 続いて第1章「創業・戦争勃発そして敗戦」(昭和12年〜27年)、第2章「加圧式石油コンロ・ストーブの開発と業容拡大」(昭和28年〜35年)、第3章「厳しさのなかに活路を求めて」(昭和36年〜42年)、第4章「中堅企業の地歩を築く」(昭和42年〜48年)、第5章「激変の時代を生き抜く」(昭和48年〜53年)、第6章「新しい時代に向けた体質づくり」(昭和54年〜59年)、第7章「事業領域拡大への挑戦」(昭和60年〜平成2年)、第8章「上場への道」(平成3年〜8年)、第9章「危機からの回復、新事業の登場」(平成9年〜15年)、第10章「新たな『激動』の時代、自然災害を乗り越えて」(平成16年〜23年)、第11章「創業80周年、その先へ」(平成23年3月〜29年4月)と、時系列で同社の歩みをつづっている。

 同書の巻頭では、内田力会長と小林社長のコメントを掲載している。

 昭和58年に社長就任、平成28年からは会長として同社を支える内田会長は同書で、「80周年に至る今日まで、太陽の『コロナ』ブランドのもと、『誠実と努力』の創業精神に心を熱くし、『感謝と感動』にこめられた経営理念(コロナイズム)を糧として、企業理念『あなたと共に夢…新たなライフシーン…を実現しお客様に喜んでいただけるコロナ』を実現するために、日々技術の開発に励み、快適な生活に欠かせない製品を造り続けてまいりました。そうした製品を幾多の災難や試練を乗り越えて、お客様にお届けできましたことは、それぞれの時代の諸先輩方、全社員の心に深く刻まれていることと思います」とし、顧客や取引先などに感謝の意を表している。

 また、「時代は人々の生活を大きく変え、日本そして世界で劇的に変化する歴史を刻みながら、20世紀から21世紀に進んでまいりました。弊社も石油燃焼機器専業メーカーから、エアコンなどの空調家電機器、環境に優しい世界初CO2ヒートポンプ給湯機『エコキュート』などの住宅設備機器総合メーカー、そして近年ではコロナ独自のナチュラルクラスター技術による加湿・消臭・除菌・空気清浄の機能を有した多機能加湿装置の開発・販売に至るまで、多くの変化をとげてまいりました。しかしながら、日本の四季を通じて『快適・健康で環境にやさしい心豊かな生活になくてはならないコロナでありたい』との想いは、今も少しも変わってはおりません」と、変わらぬ熱意をつづっている。

 内田鐵衛氏、内田力会長からバトンを引き継いだ小林社長は、「2つの時代の流れを受け継ぎ、コロナは、新しい時代に向かってチャレンジしようとしております。21世紀に入り、日本の人口問題やエネルギー問題等、弊社の事業を取り巻くさまざまな厳しい環境も予測される中、コロナは、これまでもそしてこれからも、『誠実と努力』の創業精神、『感謝と感動』、『創造と協創』にこめられた経営理念(コロナイズム)を道標として、グループ社員一同力強く前進してまいります」と、今後の抱負を記している。  
                                              (山口)

 2017年12月27日本紙掲載
コロナ80年史