取説気軽に、海外販路開拓支援にも期待
GS1QRコード使った流通システム「すこどっと」 燕三条地域に浸透させ年内2000アイテム目指す
 2017年3月16日本紙掲載
 GS1QRコードを使って商品の取扱説明書をスマートフォンなどを使って簡単に見ることができ、その商品の産地情報や品質を、国内外の大手小売に商品データを提供する商品情報クラウドを使って届けるシステムscodt(Safety Check On―Demand Technology・すこどっと)を新潟県の燕三条地域に浸透、普及させようと、3月15日、燕三条地場産業振興センターで開発企業やすこどっと代理店となっている燕三条地域の金物卸業者らによる会見が開かれた。

 すこどっとは、東京都に本社を置くTDNインターナショナル(株)が昨年8月に開発したシステム。流通情報グローバル標準のGS1QRコードを商品に取り付け、それを、すこどっとの無料アプリで読み取ることで、登録された説明書をネット環境さえあれば、いつでも、どこでも見ることができる。プッシュ通知によるリコール情報、使用期限なども伝える。

 
 
 説明書は、中国語、日本語、英語など多言語に対応し、さらに、アマゾンやウォールマートともつながり、世界54カ国、2万件以上の小売業者らに情報提供する1World Sync Japan合同会社とも連携しており、海外市場の進出への効果も期待される。

 15日午後2時から開かれた会見には、TDNインターナショナルの渡辺吉明社長、開発に協力した一般財団法人流通システム開発センターの市原栄樹主任研究員、1World Sync Japan合同会社朴水石社長、そして、燕三条地域ですこどっと代理店を務める(株)ナガオカ・リコーの長岡信治社長、馬場長金物鰍フ馬場眞樹社長に加え、行政から公益財団法人燕三条地場産業振興センター副理事長でもある國定勇人三条市長、佐藤卓之県議、兼古耕一三条商工会議所会頭、田野隆夫燕商工会議所会頭らが同席した。

 長岡社長は、会見冒頭のあいさつで、「ものづくりのまち燕三条地域の優れた製品を世界に情報発信できる、グローバル戦略の中で力を発揮できる」と、すこどっとのシステムについて紹介し、金物卸業者としての視点から「昔と現在では、取り扱い品目の量が様変わりしています。昔は、販売店に行って、品物を説明して卸しました。その販売店が説明をして職人に手渡しをしました。しかし、今は量販店もありますし、ネットで購入できる時代で、説明をすることが抜けてしまい、そのために誤使用による事故や返品が増えてきています」と、その有用性を訴えた。

 渡辺社長は、「燕三条地域は良いものを作ります。しかし、どう良いかを伝えなければその差は分かりません。特に海外から来た方、海外に出ている方には、その差は伝わりません」と話し、「日本の工業集積地の中で、首都圏に近く、金属加工をはじめ、さまざまな加工が集まっていて、消費者が使う商品を作っている地域から発信できることを光栄に思っています」と商品について説明。現在、登録している商品数は80アイテムで、うち3分の2が燕三条地域の商品。このアイテム数を、15日の会見をきっかけに燕三条地域でシステムを浸透させ、年末までに2000アイテムを目指したいとも話した。

 馬場社長は、「我々、問屋が抱える課題を克服するため、そして、地場を元気にするため、メーカー、同業者を含めてこの事業に参画して、GS1QRコード、すこどっとシステムを含めて、燕三条から流通を変えていきたいと思っている」と話して、燕三条地域の卸商やメーカーの多くの参加を呼び掛けた。

 また國定市長は、1World Syncが提供する世界的な商品情報基盤に特に着目して「私ども行政が前のめりになるのではなく、民間発でこうしたプロジェクトを先駆的に取り組んで頂けることは、地場産業振興センターとしても大変ありがたいこと。全体としての、このプロジェクトが進行することで、結果的に1World Syncの情報基盤に、燕三条の製品群がいつの間にか浸透していることで、我々のさらなる海外販路開拓に寄与することになれば」と期待を寄せた。

 すこどっとへの登録料は1アイテム1万5000円で、取扱説明書の作成なども行う場合は別途料金が必要となる。

 すこどっとに関する問い合わせは、代理店のナガオカ・リコー(TEL0256・34・5121)、または馬場長金物(TEL0256・32・2251)へ。
                                             (石山)