強く、熱く、世界のステージへ
ことしは「勝負の年」、海外展開さらに加速
 波久雄会長
 波文雄社長
 新潟県三条市五明、パール金属(株)(波文雄社長)の取引先企業などで組織するパール会の新年会が、1月5日午後5時20分ころから三条市旭町二、ジオ・ワールドビップで開かれ、國定勇人三条市長などの来賓も含め480人ほどが参集。新年の門出を祝い、決意を新たにした。

 はじめに波久雄会長があいさつ。「昨年は、円安が続いて日本国内が値上げラッシュとなり、厳しい年、闘いであったが、おかげさまで昨年比106%を達成することができた。このように順調に来たのも、商品のレベルアップ、メイド・イン・燕三条の商品開発、新製品開発をどんどんやってきたこと、営業員の強力な営業力があったからこそ、売り上げが伸びたのだと思います。また、3年前に竣工した第5スーパーハブ流通ステーションが功を奏し、物流のシステム、デリバリー力がついた。そして、今話題のネット通販がよく売れている」と昨年の業績を報告するとともに、出席者に感謝した。

 流通業界の現況について、「相変わらず、大変な競争をしている。今、世の中はボーダーレスの時代となり、どこも同じような商品を売り、お互いに競争している。価格競争はもちろん、品ぞろえなど、何とか差別化しようと生き残りのための作戦をやっている」とし、日本では2019年まで核家族化によって世帯数の増加する見込みであること、さらには進む高齢化社会を見越した上で「そのための、高齢社会に向けた商品を作っていかないとならない」、消費税増税に向けて「お客さんが節約志向になっていることを考えながら、我々は商品開発をしていかなければならない」とした。

 國定市長
 菊田代議士
 兼古会頭
 同社が進出している中国の動向について、賃金の上昇、キャッシュレスでの買い物、市場規模は拡大の一途をたどる越境ECなどについて触れながら、「今までは日本は先進国、中国は発展途上国であると言われてきたが、いまや中国は先進国、日本の方が遅れていますよ、という話を聞き、私もそう感じている」と述べ、その市場の重要性を改めて強調した。

 波会長は今後の抱負として、「これから一番やっていかないといけないのは、海外展開」と強調。「会場の看板に『強く、熱く、世界のステージへ』と掲げたが、これはどういう意味かというと、私どもは、日本国内ではだいたい、いいところで売っているので、これからは海外展開をしていかないと伸びないということ。中国戦略はすでに地盤ができているので、これからどんどん売り上げが伸びていくと思いますが、東南アジア、アメリカ、ヨーロッパに関してはまだまだこれから。この3月には、アメリカ・シカゴで世界一とも言われる大きな見本市があり、そこに単独出展する。そこに集まる世界中のお客さんを、どうやって取り込もうかと、今作戦を練っているところ。また、私どもの会社でネット通販が非常に伸びていて、おそらく2、3年後には売り上げが60億円ほどになるのではないかと考えている。そんな形でこれからもネット通販に力を入れていきたい」とした上で、「我々は、ことしは勝負の年ではないかと考えている。最後に、いつも言っていることですが、ことしも売って、売って、売って、売って、売りまくりたい」と、おなじみのフレーズで結んだ。

 続いて、来賓を代表して國定市長、菊田真紀子代議士、兼古耕一三条商工会議所会頭があいさつした。

 國定市長は、慢性的な人手不足、人口減少に伴う新たな販路開拓の必要性といった地域が抱える課題に言及しながら、「パール金属さんは、それらに対する取り組みをすでに、先駆的に実践されている」と同社を称え、「やはり、経済の分野において主役になる、先頭に立って切り開いていただきますのは波会長様をはじめとするパール金属さん、そして本日ご参会いただいております、すべての業界の経営者の皆様の方、そこで働いておられる方々。ことしもまた、三条市を挙げてすべての皆様方にご支援して参ります」と誓った。

 菊田代議士は、昨年10月の衆議院選挙について言及し、感謝と決意を述べた上で、「国内的にも人口減少、さまざまな格差、人手不足、事業承継の難しさなど、たくさんの課題がある。本来であればこれらについて、国家として政策を打ち立てて、実現していかなければならなかったが、つい先送りしてそのままになって、今に至っているという現実がある。こうした課題に、早急に取り組んでいきたい」とした。

 また、不穏な動きを見せる北朝鮮の動向に触れながら、「アメリカと中国、そしてわが国としっかり連携を取って、とにかく戦争をしない、させないための最大の外交努力を積み重ねていかなければならない」と語気を強めた。

 兼古会頭は、同社はもちろん三条市国際交流協会、越後文学会でもリーダーとして活躍する波会長を称えつつ、「人を取り巻く環境を大切にする心こそが、パール金属さんの原点であり、発展の基礎になっているのだと感銘を受けております。これからも引き続き、三条の産業のけん引役としてのご活躍を祈念するとともに、三条商工会議所の活動に対してもお力添えをいただけますよう」と述べた。

 最後にあいさつした波社長は、波会長と同様に流通業界の現状にふれながら、「これからは、こだわりの商品開発がますます必要となってくる」とし、店舗に導入した人工知能での来店者分析、キャプテンスタッグにおいて商品説明のために導入したVR(バーチャルリアリティ)、WEST上越店内にオープンしたカフェ、2019年春にオープン予定のWEST長岡店などを紹介。その上で、「これからは攻めの姿勢で、攻めて、攻めていきます」と今後の方針について述べた。

 その後、アトラクションとして行われた美幸流による日本舞踊が会場を沸かせた後に出席者全員で乾杯し、祝宴となった。

 なお、新年総会に先駆けて午後3時30分から行われた、慶應義塾大学教授で公益社団法人日本経済研究センター研究顧問なども兼職する竹中平蔵さんによる基調講演の要旨は、後日掲載する。   
                                               (山口)

 2018年01月07日本紙掲載
パール会新年会