オリンピック出場目指し決断
須貝龍選手、スキークロスに種目変更
 アルペンスキーの滑降(ダウンヒル)、スーパー大回転の「高速系」と呼ばれる種目でワールドカップに出場するなどした須貝龍選手は、スキークロスに種目変更し、2022年の北京オリンピック出場を目指すことを10月27日に新潟県三条市内で開かれた「須貝龍SANJO応援団」の報告会で支援者らに表明した。競技を始めて間もないが、8月から9月にかけて全日本スキー連盟の強化指定選手として遠征に参加、ニュージーランドの大会では表彰台にも上った。

 須貝選手は三条市在住。昨シーズン、スイス・ウェンゲンで開かれたアルペンスキーのワールドカップで29位となり、ワールドカップで初得点。「世界一の難コース」と言われるオーストリア・キッツギビュールを日本人として31年ぶりに完走するなど、高速系で世界と戦えるほとんど唯一の日本人選手として期待されていた。

 須貝選手はスキークロスへの種目の理由をアルペン複合がオリンピック種目でなくなることが1番大きく、「オリンピック出場をクリアするための選択肢として1番可能性が高い」と説明した。

 スキークロスは4人一斉にコースを滑走して順位やタイムを競技で、1人ずつ滑ってタイムを競うアルペンと比較して「追い抜いてやろうという気持ちになる」、「滑っていて楽しさを感じる」と須貝選手。課題はアルペンと方法がまったく異なるというスタートで、反対にターンや直線のスピード、ターン技術では劣らないという自信を持っている。

 今シーズンは、11月から来春にかけてヨーロッパに遠征し、FIS(国際スキー連盟)のポイントを獲得してワールドカップに出場し、世界ランキングを上げていくことが目標。北京オリンピックまでの4シーズンで世界ランキング10位以内となって、メダルを射程に入れる計画を練っている。

 スイスやスウェーデン、フランスのトップ選手と同じコースを滑った感覚では「約50秒のコースで、タイム差は1秒以内。オリンピックでは約1分のコースになるので、トップとの差が2秒以内であれば32位以内で予選を通過して決勝トーナメントに出場できる」と、競技への順応、1つひとつ課題を見つけ、克服することでトップ選手とも渡り合えるという手応えをつかんでいた。

 須貝選手は報告会後に報道陣に応え、北京オリンピックまで4シーズンと時間は少ないが「感覚で言うと、メダルまで見えている。新潟県からメダルの取れる選手になれると思っている」と抱負を語ったほか、「ダウンヒルをまったく止める決断をした訳ではない」と、現在は高速系の経験を基にスキークロスに挑んでいるが、スキークロスの経験を高速系に生かすこともできるとして、「高速系は特別な種目」と位置付けていた。                          (外山)



 2018年10月29日本紙掲載