身近だった生と死、一発勝負で描く
MegArt作品展、下田の森の美術館
 新潟県弥彦村のイラストレーター、梅津めぐみさんの個展「Meg Art作品展」が11月20日(火)まで、三条市馬場、下田の森の美術館(関勝徳館長)で開かれており、梅津さんの心象風景が線描やウッドバーニング、廃材をキャンバスに見立てて新たな生命を呼び起こした作品で表わされている。

 作品のすべてが下描きなしの「一発勝負」で描かれていて、梅津さんは創作活動と人の人生を重ね合わせる。日本の現代芸術家が海外に向けて発信することを支援する「JCAT」に参画してニューヨークのグループ展に出品したことが初の作品発表で、下田の森の美術館が初めての個展。ニューヨークで発表した「おもてなし」も展示している。

 ウッドバーニングの作品にも得意とする線描を生かしており、木を焦がして描く自然の風合いが梅津さんの世界観を強調するよう。南魚沼市で開かれた催しで、来場した子どもたちに自由に描いてもらった作品も展示し、自身の描く心象風景は「子どもが描く、なんだか分からないもの」に似ていると笑う。

 作品展のサブタイトルを「生きること」としている。産婦人科医の父親、看護師の母親の間に生まれた梅津さんは「小さな頃から生と死が身近にあった」。8歳の頃に父親が急逝するとさらに深く死生観を考えるようになり、心の病で閉鎖病棟に入り死を覚悟した経験もあるからこそ、生きることに対する思いを「絵から感じてもらえれば」と梅津さん。

 グループ展出品の時には作品名を付けたが、他の作品にはあえて名前を付けておらず、作品に込めたメッセージが添えられている。生きづらさを感じる人が多い中で、個展を通じて「もっと自由に、自分らしく、あなたのままでいいと伝えたい」とし、今後は創作の様子をパフォーマンスとして披露したり、廃材に新たな付加価値を生み出すような作品に取り組みたいと話していた。

 開館時間は午前9時30分から午後4時まで、水曜日、木曜日は休館。会期中は月曜日、金曜日を中心に梅津さんが会場に訪れる予定。               (外山)



 2018年11月10日本紙掲載