有給休暇取得、育児短時間勤務など先進事例視察
井上労働局長がコロナ訪問
 新潟労働局の井上仁局長は、11月13日、年次有給休暇の取得推進やノー残業デー、育児短時間勤務など長時間労働解消、働きやすい職場環境づくりに取り組む「ベストプラクティス企業」として新潟県三条市東新保、潟Rロナ(小林一芳社長)を訪問し、取り組みの様子を聞き、企業内を視察した。

 11月の過重労働防止啓発月間に合わせ、「過重労働解消キャンペーン」として3年前から行っている取り組み。新潟労働局長が企業トップとの意見交換や企業視察をし、取り組みを県内企業に広く発信することで、過重労働解消に向けた機運の醸成を図ることを狙いとする。

 コロナでは、ロボットや電動ではない「からくり」などを利用して生産性向上を図っており、平成26年度と比較して29年度は24%の生産性向上を果たした。この生産性の向上を背景に、さまざまな働き方改革に取り組み、年次有給休暇取得推進では、年間121日の休暇とは別に、11日を取得目標に設定して、2カ月に1回、全社員に休暇の取得予定日を掲げてもらったり、毎月、取得実績を確認してもらったりするなどして取得を進めており、こちらは平成25年度の年間7日から29年度は12日と、目標をクリアしている。

 また、隔週水曜日はノー残業デーと定めている。製造本部三条工場製造課リーダーの茂野脩さんは、ノー残業デーによって、2人の子どもと過ごす時間が増えたと言い、「家族と過ごす時間が増えたことで、今後の仕事のモチベーションアップにつながっている」と話した。

 育児短時間勤務では、平成4年から1時間短縮を、平成22年からは2時間短縮を導入し、さらに、短縮時間も午前、午後、あるいは午前と午後に分けてなど9パターンから選べるようにしている。現在、時短勤務で働いている技術本部エコ商品開発グループエコ一チーム技師補の吉田晶子さんは、「いざ育児をしてみると、忙しくて大変だと思う日々ですが、制度が充実していることで、長く働き続けられると気持ちを楽に持つことができていて助かっています」。

 小林社長は、「心身の安全安心がなければ、お客様が満足する安心安全な商品は作れない」とし、長時間労働、働きやすい職場づくりに取り組むことで、「社員の健康が増進したり、いろんな意味で効果は現れている」、「有給休暇取得を推進することで、社員が自分本位で休みを選択でき、それによって、会社にさらに貢献したいという気持ちが生まれてくる」と、取り組みの成果について話した。

 井上局長は、13日午前10時にコロナを訪問し、小林社長から取り組みの説明を受けた後、工場を視察。視察を終えて、「職場の雰囲気づくりを重視されている」とコロナの取り組みを評価した。県内企業に向けて、「人手不足という問題があり、働きやすい職場、働きがいのある職場が重要になってくると思います。そういう面でも、働き方改革、休み方改革といったところに、いろんな工夫をしながら、職場の環境改善を図って頂ければありがたい」とし、「進んでいる会社もあれば、これからという会社も多いと思います。できるところから一歩を踏み出して頂くことが大事」と求め、労働局としても、先進的な事例の発信や周知に取り組みたいとした。    (石山)
        

 2018年11月14日本紙掲載