コメリ、三条市に2億円寄付
「生前はスポーツが大好き」
 ことし5月に肺炎で亡くなった潟Rメリの故捧賢一会長の遺族が、捧会長の生前の遺志に基づき、11月19日、新潟県三条市に2億円を寄付した。

 捧会長は同社の創業者として活躍し、全国に1000店舗以上を持つ日本有数のホームセンターチェーンとして同社を成長させた。また、経営以外の面でも、故郷である三条市では寺社の再建など地域貢献活動にも力を入れ、さらに美術や文芸に対しても関心が高く、芸術振興や環境保全活動などにも力を入れた。

 今回の寄付は、生前からスポーツが好きだったという捧会長の遺志を形にしたもので、地域の次世代を担う子どもたちのスポーツ環境整備に使ってほしいというもの。市では、この2億円を原資に「三条市コメリ捧賢一記念少年スポーツ育成基金」を設立。今後は市議会に補正予算を計上する予定。

 19日午前11時に、捧会長夫人のミヨエさんと雄一郎社長が市役所を訪れ國定勇人市長と面会し、目録を手渡した。

 はじめに雄一郎社長が経緯を説明。「会長は三条市で生まれ、育てられ、事業を拡大できた。常日頃から、『地域のみなさんに育てていただいた』と話していた」とし、同社として「コメリ緑育成財団」、「雪梁舎美術館」などの財団法人を通じて、環境保全や文化振興活動に力を入れているほか、現在はNPO法人コメリ災害対策センターなど防災の面でも地域貢献を行っている中、「次代を担う子どもたちのためのスポーツ環境整備は、会長としても私としても願うところで、今回、このような運びとなりました」と語った。

 國定市長は、「この地でコメリさんが創業したこと自体が、私たち市民の誇りです。そして、第一線で活躍されていることが夢と希望を与えてくれている」とし、捧会長について「もう少しご活躍いただけると思っていた」と改めて惜別の念を語った。その上で「この寄付を重く受け止めて、この場限りではなく、末永く地域貢献できるようにさせていただければ」と語った。

 また、國定市長は、これまでの捧会長の社会貢献・地域貢献の中で、スポーツがあまり出てこなかったことから「意外な気持ち」と話すと、ミヨエさんが「孫が高校で野球をやっていたときに真正面からではなく陰から見ていました」とし、大会での応援はもちろん、人目を忍んで孫の練習を見にきていたことを紹介。さらに、雄一郎社長は、捧会長がマイボールを用意するほどボウリングを愛していたことや、「ゴルフは本当に大好きでしたが、ホームセンター事業をやるにあたり、『一番好きなものを断つんだよ』と2度と(クラブを)握りませんでした」と、その人となりを紹介。ミヨエさんも、ボウリングの時は、投球前の間をとって一生懸命に作戦を練っていたことを披露した。

 雄一郎社長は、國定市長との面会後に改めて「会長は生前、スポーツが大好きでした」と、現在、同社としてもアルビレックスのサッカーチームや野球チームの支援をしていることを紹介し、「何らかのお手伝いができれば、ということで今回は三条市の協力もありこういう形になりました」と話していた。                     (細山)



 2018年11月20日本紙掲載
故・捧会長の遺志でスポーツ環境整備の基金設立