水害多い土地柄、広域連携また一歩
龍ヶ崎市と三条市、災害時相互応援協定
 新潟県三条市は4月16日、茨城県龍ヶ崎市と災害時における相互応援協定を締結した。同日午前10時から三条市役所三条庁舎で締結式を執り行い、中山一生龍ヶ崎市長と國定勇人三条市長が協定書を取り交わした。

 龍ヶ崎市は茨城県の南部に位置する人口約7万7000人の都市で、首都圏から50キロメートル圏内のベットタウンとなっている龍ヶ崎ニュータウン、つくばの里工業団地が整備され、鬼怒川、利根川の支流・小貝川に挟まれた平野では稲作も盛ん。牛久沼を挟んで、つくば市、つくばみらい市などと接しており、流通経済大学が立地する。

 協定は、気象庁が気象予報士などの専門家を地方自治体に派遣し、その知識を大雨などの防災に役立てる「気象予報士等を活用した地方公共団体における気象情報活用支援モデル事業」の全国6自治体の中に、両市が選ばれたことが縁となった。長年、水害に悩まされている地域同士でもあり、三条市の取り組みに注目していたと中山市長。

 國定市長は締結式で経過を説明しつつ「気象庁と私ども市町村との間での、より緊密な関係を築くことができたいわば、同志でもあり、協定締結は大変感慨深い」と中山市長らを歓迎。「東日本大震災を見ると、大きな災害になるほど近隣同士の助け合いでは限界があると痛切に感じているところ。三国山脈を挟んで気候も対照的と言っていい両市が災害の相互応援協定を結ぶことができるのは、本当に意義深い。災害という側面だけでなく、まち全体としての交流にもつなげていければと思っている」と協定締結の意義を説いた。

 中山市長は「龍ヶ崎市も東日本大震災で被害を受けた被災地でもあり、当時は1市しか災害協定を結んでいた自治体がなかったが、静岡県裾野市から市長自らトラックに支援物資を乗せて駆け付けて下さった。災害の中で孤立感を深めていた時に、その姿を見てどれだけ勇気づけられたか。災害時応援協定の大切さを、身を持って体感した」と述べた。龍ヶ崎市は裾野市、福島県相馬市、群馬県館林市、千葉県茂原市に続き三条市が5市目の災害時相互応援協定締結となる。

 中山市長はさらに「市内を流れる小貝川が利根川の逆流によって増水し決壊して水害に遭うという歴史を古くから繰り返している。水害に対する防災対策は永遠の課題として取り組んでいかなければならない。全国市長会で行われた全国防災危機管理トップセミナーにおいて國定市長がお話しされ、同じ水害を繰り返す地域の首長として刮目し、注目した。共通の悩みを持つ者として、補い合うべきところは何か、引き続きご相談させていただければと思っている」と述べ、消防団の視察研修や、三条市が取り組む防災教育にも関心を示していた。

 三条市が、これまでに災害時の相互応援協定を結んだのは、県内外24自治体。  (外山)


 2018年04月17日本紙掲載