縁の地、弥彦で絶景再び
天野尚写真展「地球 点描」、5月3日からヤホール
 新潟県新潟市出身の写真家、水景クリエイター、故天野尚さんの写真展「地球 点描」が5月3日から31日(木)まで、弥彦村防災機能付多目的施設ヤホールで開かれ、天野さん最後の作品とされる雪景色の彌彦神社社殿や、弥彦山山頂から臨んだ越後平野をはじめ、約30点を展示する。

 天野さんは1954年生まれで、8×20インチ(191×98ミリ)の超大判フィルムを駆使するなどして、世界中の自然を撮影した生態風景写真が国内外で高く評価されている。水槽の中に自然の生態系を再現するネイチャーアクアリウムの提唱者でもあり、2015年、ポルトガル、リスボン海洋水族館に全長40メートルの世界最大のネイチャーアクアリウムを制作。2015年8月に逝去した。

 元競輪選手で弥彦村との縁も深く、彌彦神社御遷座100周年祭奉祝協賛事業として3年前に弥彦の丘美術館、弥彦村コミュニティセンターで開かれた写真展「創造の原点」には2万人以上が来場した。

 今回の写真展は、一般社団法人弥彦観光協会(神田睦雄会長)の主催で、新潟日報に連載されたフォトコラム「地球点描―天野尚の眼―」の中から作品を厳選し、天野さんのメッセージと合わせて展示する。天野さんが使ったカメラや、ネイチャーアクアリウムの写真の展示、リスボン海洋水族館でのプロジェクトを中心にした映像も上映している。

 2日午後2時から開かれた内覧会で、神田会長は「母が競輪場で食堂を経営しており、弟分のような感覚。すじこ定食、ギンダラ定食がお気に入りだった。当時、選手会の広報紙の表紙を描いており、センスを垣間見せていた。2回、3回と天野尚展を行いたい」と、天野さんとの思い出を交えてあいさつした。

 天野さんが使った超大判フィルムは通常の約110倍もの大きさで、他の大判フィルムも約13倍、24倍、56倍、106倍と圧巻のサイズ。加えて、マレーシア、アマゾン、オーストラリア、ノルウェーなど急速に失われつつある国内外の自然の姿を記録しようという情熱で、実際の風景以上の荘厳さ、美しさを再現している。

 カメラを肌身から放さなかったといい、海外の撮影先で写した現地の住民たちの表情や、弥彦で過ごした天野さんを知る人たちの話からも、その人柄が伝わってくるよう。

 開場時間は午前9時30分から午後4時30分まで、入場料500円、中学生以下無料。 (外山)


 2018年05月03日本紙掲載