伝統行事も変革の年、初の試み多く
本成寺鬼踊り、3万6000人来場
 新潟県三条市西本成寺一、法華宗総本山本成寺の節分大祈願会・鬼踊りが2月3日に執り行われ、午前11時から、午後2時からの2回で3万6000人(主催者発表)が詰めかけた。

 最高気温10・7度と3月下旬並みの温かさと日曜日開催が重なり、本成寺境内には午前9時前から来場者があり、鬼踊り会場の本堂にも自由席を確保しようという人が大勢集まって入場規制が掛かり、11時から鬼踊りが始まる頃には本堂前は黒山の人だかりになった。

 今年初めて設けられた有料席は、中央の舞台を囲むように132席で午前9時30分の受付開始と同時に事前予約した人たちが訪れて次々に席を確保していった。僧侶は厄払いしたり、鬼踊りでは僧兵が通ることもあって席と席の間は比較的ゆったりとしており、家族連れの姿が目立った。

 鬼踊りに先立って執り行われた三条商工会議所主催の地場産業振興祈願会には、製造、金融、鉄鋼、サービスなど27社が参加し、門谷日悠管長が1社ずつ社名や製品、ブランド名を読み上げ読経して、事業繁栄、三条市の産業の発展を祈願していた。

 鬼踊りでは、鬼が姿を現す前に唸り声や銅鑼の音が聞こえただけで、子どもたちの泣き声が響き始め、舞台に這い上がるように黄、緑、黒、青の鬼たちが登場、三途川婆(そうずかば)も不気味な動きで観客の表情をひきつらせた。金棒を振るって赤鬼が登場すると、生にしがみつきながらも、不摂生をしたり、他人をねたんだりする人間を嘲笑う口上で鬼たちが高笑いを響かせ、舞台をいっぱいに使って暴れまわったり、コミカルな動きで観客を笑わせる場面もあった。

 観覧した人たちはスマートフォンなどで写真撮影したり、「子どもが鬼に頭をなでられたり、抱っこされると健康に育つ」と言われることから、鬼に向かって赤ん坊を差し出す人も多く、きょとんとしたまま表情を変えない子ども、泣き叫ぶ子どもと、鬼以上に観客の注目を浴びていた。

 門谷管長の掛け声で豆まきが始まると、鬼たちは僧兵に組み伏せられて退散。改心の鐘を突くために鐘楼堂に向かう間も、本堂以上に詰めかけた人たちに応えながらで、こちらでも撮影や子どもの抱っこと鬼のような活躍だった。

 来場者数は土曜日開催の昨年に比べて6000人増、全体では開催時間が短縮となったことなどが影響したと見られている。
                                               (外山)


 2019年02月04日本紙掲載