県議選前に、立候補予定者6人迎え
燕三条JC主催「三条市・燕市合同公開討論会」
 3月29日(金)告示、4月7日(日)投開票で行われる新潟県議会議員選挙の三条市選挙区(定数2人)、燕市西蒲原郡選挙区(定数2人)の立候補予定者をパネリストに迎えた「三条市・燕市合同公開討論会」が、7日午後7時から燕三条地場産業振興センター・リサーチコアで開かれ、地域住民など100人ほどが集まった。

 一般社団法人燕三条青年会議所(神田晃理事長)の主催。政策本位で投票することの重要性を有権者1人ひとりに伝え、主権者意識を持った投票の義務の行使、「生活環境や産業構造が似ている」両市共通の問題解決に向けた連携促進を目的としたもので、両選挙区合同での討論会は今回が初めて。

 パネリストは6人で、三条市選挙区での出馬を表明している現職の藤田博史氏、元職の坂田光子氏、新人の杉井旬氏と河原井拓也氏の4人と、燕市西蒲郡原選挙区での出馬を表明している現職の櫻井甚一氏、高倉栄氏の2人。

 討論会では、神田理事長のあいさつに続いて、パネリストが自己紹介を行い、県政の2019年の重点施策のうち、この日の来場者などからのアンケートで最も関心の高かった「起業・創業の推進」と、そのほかに重要と考えている点についてそれぞれが意見を述べた上で、パネリスト同士で質疑応答を行った。

 県の重点施策について意見交換した後は、県央ひいては燕三条地域の課題、注力するべき点について論じ、最後に選挙戦に向けた決意表明を行った。

 県政において「起業・創業の推進」以外で重要と考えている点については、櫻井氏は
「交流人口拡大のためにも交通網の整備」、高倉氏は「交流人口の増加、県央地域としては産業観光」、藤田氏はインバウンド需要の喚起、河原井氏は「健康立県」ひいては医療従事者の確保の重要性を主張。坂田氏は「原発防災」を挙げ、柏崎刈羽原発再稼働に反対の姿勢を示した上で、「県民の生命、財産を守ることが、政治家の使命だと考えている」と、語気を強めた。

 杉井氏は、「県の重点施策に地方分権、県から市町村への権限移譲が入っていないのはおかしい」と指摘。「実質的には、(県と市町村の役割が)きれいに分担されておらず、効率が良くない。例えば昨シーズンの大雪の際は、『ここは市道だから市が、県道だから県が、国道だから国が』、というやり方だったので、1つ滞ると大渋滞になった。縄張り意識のようなものを持ってやらずに、エリアでやった方がはるかに効率的に除雪できる」と主張。このほかにも、農振除外や教職員の人事権についてもメリットがあると、河原井氏の質問に答える形で説明していた。

 河原井氏は杉井氏から、平成35年度早期の開院が予定されている県央基幹病院開院後の他病院との連携、役割分担についての見解を尋ねられ、「近隣の病院から医療従事者の方々などが基幹病院に移るという懸念があり、魚沼(基幹病院)では実際にそうなった」とした上で、「近隣病院の皆様や医療従事者の方が病院ごとに、どのような医療体制を構築しているのか。そのような状況について、市町村はもとより県、そして県議も把握した上で、しっかりと情報共有していく場をつくっていかなければ、この三条市、県央地域の二次救急を守ることはできないと思う」と答えた。

 燕三条地域の課題や注力するべき点については、河原井氏は、県央基幹病院開院のほかにも三条看護・医療・歯科衛生専門学校(仮称)の開校、三条技能創造大学(仮称)の開学を控える須頃地区を指し、「この地区は間違いなく、若い方がいらっしゃる地区になる。そうなる以上は、若い方がこの地区に住み、楽しんでもらえるように、そしてこの地区を三条市の玄関口として整備していくべき。3つの施設ができれば間違いなく人口は増えるし、交流人口の増加にもつながる」とした。

 坂田氏は、「燕三条地域には、国内、海外に誇れる企業がたくさん集積している。その力、魅力をより発信していくためにも燕三条の広域連携、ブランド力アップが大切で、そのためにも交通アクセスを良くして、渋滞緩和に力を入れたい」と主張。また、子育て支援の重要性にも触れ、「男女共同参画社会だが、県議会53の議席のうち、女性はたった2人しかいない。女性の声を、県議会に届けていきたい」と、力を込めた。

 杉井氏は、「県央地域において県に解決してほしい課題」として、発達障害児などへの特別支援教育の充実、特に「できるだけ早く専門医に診てもらえる環境づくり」を挙げた。また、「県議と市町村長の定期協議が必要。政治的な立場、敵味方関係なく、県央地域の課題は何か、それをどういう方向で解決していくべきで、それについて市と県がどういう連携をしていくべきか定期的に話し合うべき」と訴えた。

 高倉氏は、「県央地域のある社長さんが、『県央地域には世界を相手に頑張っている会社がごまんとあるのに、子どもたちはそれを知っているのか』とおっしゃっていた。私は、ふるさと教育をしっかりすることで、県央地域の誇りや夢を、子どもたちにしっかりと伝えていくことが、政治の使命だと思っている」と主張。続けて、「子どもたちにとって、
『この地域は誇れる、夢を語れる』となれば、若者たちが県外に流出したりはしない。時間はかかるかもしれないが、子どもたちが夢を持ち、追いかけ、語れる県央地域をつくることが私たち政治家の、ひいては大人の使命」と語気を強めた。

 櫻井氏は、「この地域にあるさまざまな雇用の場、産業をしっかり下支えすることが行政の大事な仕事であり、いつ何時病気やけがをするかもしれない、そんなときにしっかりと対応できる医療環境を充実させることが大事」とし、県央基幹病院に言及。「魚沼
(基幹病院)の二の舞にさせないためにも、魚沼の現状の検証・総括をしっかりした上で、県央(基幹病院)開設に向けて進んでいかなければならない」とした。

 藤田氏は、「燕と三条は一緒であるべき」とした上で、「燕三条駅を中心とした地域は、間違いなく燕と三条の間にあるのだから、これから最もシンボル的に発展させていかなければならないと思っている。しかし、燕と三条がそれぞれバラバラに地域開発を行っていくと、今のようなバラバラな状況が続いていくと思う。道路を例にしても、市と市の間の調整というのはなかなか難しい。県としても、この燕三条地域がどうあるべきなのかということをしっかり描きながら、地域をつくっていかなければならない」と強調していた。                       
                                               (山口)


 2019年03月09日本紙掲載