ユーザー創造型の吊荷作業用具
「ラセンフック」
三条市塚野目 マリンコデラ
 新潟県三条市塚野目、マリンコデラ(株)(古寺一男社長)は、吊り荷作業の効率化を実現した金具「ラセンフック」を開発、見本市などを通し積極的にPRしている。従来には全くなかった、らせん状の構造で、ワイヤーの磨耗を防ぎ、作業時間も短縮する。現場の声を製品化したもので、ユーザーからの反響が大きいという。ユーザーの声で製品化し、ユーザーの声で用途が広がる「ユーザー創造型の商品」だ。

取り付けは巻きつけるだけで簡単 通常、ワイヤーを使う吊り荷作業は、一本のワイヤーを玉掛けして吊り上げるため、ワイヤーの磨耗が激しく、コストがかかり、作業者に取っては悩みの種。荷下ろしにはオペレーターに合図を送るなど作業時間もかかっていた。問題を解消する金具としては、欧米製の製品があったが値段も高く、扱いづらい面があった。

 それを解決するため、建設業の作業者が独自に改良した金具の製品化を同社に依頼したのが1年半前だった。

 依頼を受けた同社では、建設業者などの声を吸い上げ、(1)作業効率アップ(2)安全性の確保(3)コストの削減の三つにテーマを絞り、開発に着手した。

 完成した「ラセンフック」は、ワイヤーに絡ませるだけで、パイプにワイヤーを通したような状態になり、吊り上げができる。ワイヤー同士が摩擦し合わないので、消耗を防ぐ。

 取り付けは、ラセン金具にワイヤーを絡ませるだけなので、作業専用の指先の分かれていない手袋などでも簡単に扱え「ドラえもんの手でも取り付けられる簡単さ」と同社ではPRする。

 らせん構造は2巻でも強度は保てるが、より信頼性を出すために3巻とした。

 また、ワイヤーを玉掛けしないので、吊り荷を解く時の、ワイヤー引き抜き作業などが省け、作業効率も高めている。

 開発後、同社では、さまざまな見本市に出展し、ユーザーの声を聞き、工事系だけでなく、土地開発での原木の引上げ作業、ぬかるみにはまった農業機械の引上げ作業などの農業関係や、魚網の引上げなど漁業関係でも使用できるといった、さまざまな反響があった。

 現場の作業者の好評に加え、コスト削減の面から管理側からも受け入れられており、同社は「現場を長年経験した人ほど反応がよい」としている。

 販売方法は、ユーザーに説明をして理解を得る必要がある製品だけに、量販店などでの販売は現在行っておらず、契約した販売店で扱っている。

 同社では、今後、ラセンフックを一つのカテゴリーとしたい考えで、漁業用のステンレス製、平板ベルト用など用途別のバリエーションを充実させ、ラセンパワーシリーズとしての確立を狙っている。

 「ラセンフック」の価格は、9ミリワイヤー用・2本吊り荷重1トンが2980円、12ミリワイヤー用・2本吊り荷重2トンが3980円。どちらも2本パック。価格はメーカー希望価格。

 問い合わせは、販売店の三条市東三条1、高野(株)(TEL0256・35・1141)へ。 
                                                (重藤)