「体験を売る」ページ作りで活路
三条商業高校「楽天IT学校」に全面協力 ネット家電通販の燕市中央通三、潟Vバデン
三ッ谷社長 新潟県燕市中央通三、(株)シバデン(三ッ谷大社長)はインターネット通販に特化した家電販売を行う会社。楽天(株)の「楽天市場」などのインターネットショッピングモールでオリジナリティーあふれる家電製品を販売し、少ない従業員数で大きな利益を上げている。

 また、新潟県立三条商業高等学校が今年度から取り組む、楽天の高校生向け実践型インターネットビジネス授業「楽天IT学校」に全面協力。今月20日(土)に東京都の楽天クリムゾンハウスで開かれる全国大会「楽天IT学校甲子園2017」に向けての同社製品の販売ページ作成、商品企画などを通じ、高校生に電子商取引のイロハを教える中で、特に商品を使ってみての「体験を売る」ことの大切さを伝えている。  
                            (山口)

 三ッ谷社長は、1974年6月生まれの43歳。燕市内の高校を卒業後に上京し、音楽関連の仕事に従事した後、「東京でやりたいと思っていたことは、一通りやった」と区切りをつけ、2004年に親族が経営する家電メーカー、三ッ谷電機(株)に入社。その後すぐに、かつて三ッ谷電機の商品製造ラインとしての役割を担ったが永らく休眠状態となっていたシバデンを復活させ、インターネット通販による販路拡大に着手した。

 シバデンが取り扱う商品は、三ッ谷電機が中国で生産している調理、生活、美容関係の家電で、看板の音波歯ブラシ、昨年最も人気だったヨーグルトメーカーなど多種多様。三ッ谷社長はネット通販の魅力について、「インターネットはものすごい数の人が閲覧するわけなので、同じ商品を何年も紹介していても、それを初めて見る人、新鮮に映る人が多い。あと、売り方を自分で好きに決められるところ」とする。

 また、「もしお店を持って今の(商品の)数、金額を売ろうとすればもっと従業員が必要だし、営業はしょっちゅう出張して全国を飛び回ることになり、その中で競合の商品があれば『値下げしてくれと言われた』とか、そんな問題が出てくるが、ネット通販だとそれは一切ない。それに、普通に店舗販売すれば大手にかなわないところだが、EC(電子商取引)なら勝てる場合がある。それが面白いところ」と、ネット通販によって開けた活路に、声を弾ませる。

 三条商業高校が取り組む「楽天IT学校」の様子
 
 数あるインターネットショッピングモールの中で、シバデンが最もウエートを置いているのが、2005年から出店している楽天市場。「買い物かごのボタンにたどり着くまでの長さ」がその利点とする三ッ谷社長は、「買い物かごに行くまでのページ作り、それが接客だと思っています。インターネットなんだけど、対面販売で接客するのと変わらない。商品の魅力を伝えるためのページ作りの手間を惜しんで、ただ『この画像です』、『○○円です』というだけの情報で『ボタンを教えて下さい』では売れない。ブランド力があって、何万個も商品があるような大手ならそれもアリでしょうが、ウチはそういうやり方ではない。無名の商品でもストーリーを作って売るウチのやり方と、『商店街型』と呼ばれる楽天さんのスタイルが合っているのだと思いますね」と話す。

 楽天が取り組む「楽天IT学校」は、楽天市場の運営ノウハウを高校生向けにアレンジし、楽天と地元企業、実施校が連携してネット上で販売ページ作成、商品企画、販売などを行うもの。今年度、三条商業高校が総合ビジネス科創造コースの履修科目「プランニング」の一環として実施することを決め、その連携企業としてシバデンに白羽の矢が立ち、三ッ谷社長は快く引き受けた。授業は昨年6月からスタートし、楽天の担当者とともに指導。生徒たちは7チームに分かれ、それぞれ違った家電をPRするために試行錯誤し、昨年11月に開かれた実践発表会で、各チームのプレゼン、販売ページの出来栄え、商品の売り上げを総合的に判断した上で、今月20日の「楽天IT学校甲子園」に出場する1チームを決めた。

 「1番大切なのは、商品の『体験を売る』こと。例えば掃除機だったら、『こんなにパワーがあって』というのはあくまでもサブの要素。その掃除機を使うことでどれほど家事が楽になるのか、それが買いたいと思っている人が本当に求めていることだと思う」と、スペックよりも使ってみた体験を伝えることに注力するべきと語る三ッ谷社長。実践発表会で、小道具を使った寸劇を交えて「使用者の声」をアピールしながらプレゼンを展開した生徒たちを、「想像以上にハイレベルな発表だった。私の伝えたことをしっかり理解し、表現してくれた」と称えた。

 現在、目前に迫った「楽天IT学校甲子園」に向け、最後の仕上げに入っている。今大会には、北海道から沖縄県まで全国五十校以上が出場し、これまでの取り組みの成果を披露する。三ッ谷社長は、「この間の発表、それにページの出来を考えても、かなりいけると思います」と太鼓判。「あとは当日、緊張しないでやってくれれば」と、大きな期待を寄せている。

 なお、商品の販売ページは楽天市場店(http://www.rakuten.co.jp/shibaden/)、問い合わせはシバデン(TEL0256・63・6377/FAX0256・63・9857)へ。

 2018年01月04日冬季特集号掲載