ハートフルに、地域活性化の一翼を
加茂市仲町、ボードゲームカフェ「まめら舎」
 新潟県加茂市・仲町商店街の一角に昨年10月、県内では珍しいボードゲームカフェがオープンした。その名も「まめら舎」。代表の近藤ゆみさんは、昨年春に東京都の東京富士大学を卒業したばかりの22歳。卒業後まもない起業について、「もちろん不安もあります。ギャンブルもいいところだとも思いますが、それ以上に『やってみたい』、『やってみよう』という気持ちが上回っています」と、前を向く。

 東京富士大学と且闥ヒプロダクションのコラボによって誕生したビジネスアイデア開発ツール「手塚キャラクター発想支援カード」を活用、普及する取り組みに携わり、ボードゲームの世界に触れる中で「いろいろな可能性を感じた」という近藤さん。都内では盛んなボードゲームカフェというスタイルを、加茂に適した形で提案し、「地域の交流の場にできれば」と、語る。                   
                                               (山口)

 近藤さんは大学時代、手塚キャラクター発想支援カードの営業や広報活動、デザインに携わる中で、アナログ型ボードゲームへの理解を深めようとさまざまな集まりに参加し、ボードゲームに触れるようになった。次第にその魅力にのめり込み、「ボードゲームを生かした仕事がしたい」と思い立ったという。

 卒業後は祖父宅のある加茂市で暮らすことを決めていた近藤さんは、「大学では、フリーランスや個人事業主の生き方について勉強、研究していたので、起業することに対して、抵抗はあまりなかった」と話す。大学時代の恩師からの応援も後押しとなり、加茂市内での起業に向けて準備を進め、昨年秋にオープン。元気を意味する方言「まめら」と、学び舎の「舎」をかけ合わせ、元気な学び舎「まめら舎」と名付けた。

 まめら舎で用意しているボードゲームは、約140種類に上る。百人一首やオセロ、カタンといった国内外のポピュラーなものはもちろん、イベントで入手した個人制作の品など、なかなかお目にかかれないものも多数。ゲーム機を使わず、紙や鉛筆、サイコロなどの道具とプレーヤー同士の会話で進行する「TRPG」(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)も楽しめる。

 ボードゲームの魅力について、「基本的には、1人ではできないものが多いので、ゲームを通じてみんなが交流して、仲よくなれる。それに、ポケットに入れて持ち運べるようなものもあるので、場所を選ばないという利点もありますね」と近藤さん。

 店内にはテーブル席とイス席があり、ガパオライスやワッフル、スムージーなどの軽食を用意し、フリーWi―Fiや充電器も備える。ゲームなどの持ち込みも自由で、「何でしたら、出前もOK」。地元の小学生、大人のボードゲーム愛好家などが「友達の家」のような感覚で続々と足を運ぶ。リピーターも増えてきたという。

 テーブルとゲームを借りて自由に遊べるボードゲームカフェは都内では普及しているが、新潟県内には数えるほど。近藤さんは、「よりハートフルな形でやっていきたい。ウチにはウチのやり方で、加茂に合ったスタイルをつくっていければ」と意気込む。

 まめら舎は、「ボードゲームを通じた社会貢献、地域活性化」というテーマを掲げる。子どもには、安全で楽しい遊び場を設けることで学年を超えた交流、遊びを通じた学習を促し、高齢者にとっては歩いていける遊び場、趣味・サークル活動の場としての役割を果たし、認知症防止にもつなげるねらいだ。そのようにして地域コミュニティの活性化、地域の担い手育成などを図っていく方針で、「子どもを育て、高齢者の方を見守り、地域を盛り上げたい。そうやって加茂の方々の交流、ひいては加茂の発展に貢献できれば」とする。

 「ボードゲームを媒介にして、人が集まる場所ができて、いろいろなアイデアが行き交うようになれば、面白いことになる」と近藤さん。「そういう面白さがあれば、例えば県外の大学に行った子どもたちが、加茂に帰ってきてくれるかもしれない。『やりたいことは、ここでできる』と思ってくれたらうれしい。加茂と東京をつなぐようなことも、やっていければと思っています」。

 営業時間は、平日は午前11時から午後6時までで、土日・祝日は午前10時から午後6時まで。火曜、木曜定休。

 利用料金・時間は、平日が時間制限なしで500円、土日・祝日が最長4時間で大人1000円、子ども500円で、このほか月額プランも用意。なお、毎月第4水曜は無料開放日。

 問い合わせは、まめら舎(рO50・5883・2728)へ。



 2019年1月4日冬季特集号掲載